「中高年」でもロースクールに入って良いのかとという相談を受けることが多々あります。
1 迷っている人の気持ち
2 ロースクールはわれわれ中高年を求めている!
3 60歳でロースクールルートで合格
4 人生百年、次のステージにチャレンジするのは今からでも遅くはない!
よくよく聞いてみると、
「ロースクールって若い人ばかりがいるところではないのか」
「中高年は歓迎されないのではないのか」
「年齢制限はないか」
「この歳で覚えられるか」
「家族は賛成してくれるのか」
「入学金や授業料は幾らかるのか」
など、様々な心配もあるようです。
しかし、迷っているということは、やりたいとお思っているからではないでしょうか。
少しでも「やってみたい」という気持ちがあるなら、挑戦してみてはどうでしょうか。
「案ずるより産むがやす」というではありませんか!
たしかに、「今からはじめて本当に合格できるの?」「本気なの?」など、法科大学院 の面接時に年齢についてネガティブな質問をされたという話しを受講生の方から何度か聞 いたことがあります。
しかし、怖気づくことはありません!
制度趣旨からいえば、法科大学院(ロースクール)はわれわれ中高年を求めているのです!
文部科学省は、
『法科大学院の入学者選抜では、非法学部出身者など学部段階で法律以外の専攻分野を修めた者や実務の経験を有する者など多様な知識又は経験を有する者を入学させるよう努めること』としてます。
参照元:https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/houka/1366374.htm
このように、法科大学院(ロースクール)が設置された趣意には、社会人等の経験を積んだ者などを幅広く受け入れる旨が盛り込まれているのです。
実際に60歳でロースクールルートで司法試験に合格した例もあります。
PRESIDENT 2019年8月16日号の記事によりますと、
『2014年に65歳で司法試験に合格した吉村哲夫さん(69歳)は、1974年に九州大学を卒業後、福岡市職員となり、58歳のときに、定年後の「第二の人生」を考え始め、一生働ける価値を身に付けたいと弁護士を志し、働きながら勉強をスタート。退職後の11年に京都大学法科大学院(ロースクール)に合格。入学後は、想像以上の勉強量に追われながら、14年に司法試験を突破した。』そうです。
もちろん、ロースクールには独自の選抜基準があり、中高年に好意的ではないケースもあります。
しかし、社会的には、我々が今まで培ってきたキャリアと法律を組み合わせて社会貢献をすることが望まれているのです。
中高年よ、胸を張ってロースクールの門を叩こう!
また、法科大学院(ロースクール)だけが司法試験受験への道筋ではありません。予備試験や両方の併用という手もあります。
弊社BEXAで司法試験道場シリーズを配信している吉野先生が、とある受講生に「たとえ、弁護士として働けるのは5年でもいいじゃないか! 後悔して生きていくよりも、やり切って幸福な人生を歩めるならいいじゃないか!」と言っていて、私はとても共感しました。
何れにしても、チャレンジする事が大事だと思います。
『あんな、中高年が司法試験なんか受かるわけないよ』など他人の評価など気にすることはありません。
加齢とともに記憶力は落ちるかもしれませんが、司法試験の難問である論文に大事なのは、記憶力よりも総合的な理解力や判断力によるアウトプット力ともいわれています。そうした力は社会経験とともに、20代、30代、40代、50代、60代と、どんどん高まっていくものだともいわれています。
社会人としてのセカンドチャレンジだからこそ、人の目を気にして、やらないで後悔するより、だれの一日でもない 『それがしの一日』を大切にしたら良いではないですか。
2020年4月14日 BEXA中高年応援部
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