まず、①勉強計画を立ててみましょう。計画を立てることにより、今何を勉強すべきかがぐっと明確になります。このとき注目すべきなのが、試験の配点です。行政書士試験は300満点ですが、その内行政法が112点、民法が76点と、この2科目だけで188点の配点が与えられています。合格点が180点以上と考えれば行政法と民法がどれだけ重要なウェイトを占めているかわかります。したがって、行政法と民法に多くの勉強時間を割けられるよう、計画を立てることが重要です。
もちろん、計画通りに進まないことはよくあることです。重要なことは計画通りに進まなかったときに、いかに落ち着いて勉強のペースを落とさないかということです。
次に、②過去問は早めに解いておきましょう。過去問は、何度解いても構いません。過去問を解くことで、試験の傾向をつかむこともできますし、自身の学習の進度を確かめることもできます。
私が特にお勧めしたいのは、全くの初学者の方でも、勉強を始めたらまず行政書士試験の過去問を解いてみることです。おそらく点数はほとんど取れないと思いますが、それで構いませんし、全く気にしないでください。何よりも行政書士試験というものを最初に知ることで、合格点である180点以上を取るという目標が身近なものとなります。最初は、全然点数が取れなかったのに、どんどん点数が伸びていくと、勉強する楽しみというものがわかってくると思います。
次に、法律の勉強の基本は、③条文と判例だと思ってください。学説が試験で問われることはほとんどないと思って構いません。ですから、まずは条文にどんなことが書いてあるのかを理解し、この条文にはどのような判例があるのだろうかと確認して、勉強していくのが大切です。ですから、判例付きの六法などがあれば、より勉強しやすくなるでしょう(初学者は、判例はあとで覚えればよいですから、まずは条文だけを確認しましょう)。
最後に、④効率的な勉強方法についてお話しします。法律の勉強というものは、とにかく迷いやすいものです。一つ疑問点が出てくると、あらゆるところに疑問が出てきたりして、勉強が遅々として進まないことは、誰でも起こりえることです。そんな時は、その疑問点をメモしておいて、とりあえず疑問は横に置き、勉強を進めるということが大切です。そうすると、後で見返してみたらわかるなんていうことも、よくあります。疑問点をすぐに解消したいという気持ちはわかりますが、そこを抑えて勉強を進めることで、効率よく勉強ができると思います。
立命館大学法科大学院修了
在学中行政書士試験に合格
学部・大学院時代より後輩を対象とした行政書士試験・法科大学院入学試験などの法律科目の受験指導を続け、現在は、その経験と技能を活かし、行政書士講師として「BEXA行政書士」に登録、複数の大学でゼミを開講している。
憲法、民法、商法といった重要科目の受験指導もさることながら、多くの受験生が抽象的・漠然的なイメージしか掴めず苦戦を強いられている「行政法」について、実例から考えさせる指導方式には特に定評がある。
また、これまでの法律事務所での勤務経験を踏まえ、法律専門職である行政書士にとって要求される『実務で活かせる法律知識を習得させる』というのが彼のモットーである。
そして、難解な法理論を可能な限りわかりやすく説明しつつも、演習解説の際には、受講者が演習問題に柔軟に対応できるような講義を実践し、インプットからアウトプットへの橋渡しを重視した講義を常に意識している。
「記述式問題」の対策についても、「基礎だけで十分」であるが「基礎こそが重要」と訴え続けており、単に記憶しただけの応用のきかない法律知識の習得ではなく、実例を踏まえた「活きた基礎」を身に付けさせる指導を日頃より心掛けている。
JO-CHIBA通信 ☆ めざせ行政書士試験合格!
http://ameblo.jp/jo-chiba-gyouseisyoshi/
2015年11月6日
役に立った:1