新司法試験 選択科目の選び方(社会人・ロースクール生におすすめ)

2016年11月4日   伊藤たける  加藤喬  酒本隆弘  田澤康二(齋藤 健博)  宮崎貴博  森田雄二 

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選択科目の選び方

 予備試験に最終合格された皆様、まずは合格おめでとうございます。しかし、すでに来年の司法試験までは半年余りとなっております。
 司法試験と予備試験の大きな違いの1つが「選択科目」です。多くの司法試験受験生はすでに選択科目対策をはじめています。司法試験受験生に並ぶためにも、早期に選択科目対策に着手する必要があります。
 
 選択科目は司法試験初日の1科目目、まさに司法試験の"初戦"に当たる科目です。
 その後の試験で余裕を持って戦うためにも、選択科目は安定して点数が取れるよう対策をしておき、司法試験を有利に戦いたいところです!
 しかし、選択科目選びは、必修の公法系・民事系・刑事系に比べて情報が少ないため、悩みどころです。
 そこで、BEXAでは選択科目についての情報をまとめてみました。
 

目次

1.「司法試験の選択科目をどうするべきか」― 伊藤たける
2.試験対策としての各選択科目の特長を講師にインタビューしてまとめました
 (1)試験対策としての労働法の短所と長所
 (2)試験対策としての倒産法の短所と長所
 (3)試験対策としての国際私法の短所と長所
 (4)試験対策としての経済法の短所と長所
 

1.「司法試験の選択科目をどうするべきか」― 伊藤たける

今回は、この難問に対する私なりの回答を示してみます。
選択科目は8科目ある
司法試験の選択科目は,以下の8科目があります。
・労働法
・倒産法
・知的財産法
・経済法
・租税法
・環境法
・国際関係法(私法)
・国際関係法(公法)
なお,各科目の特徴は,LECの「新司法試験 選択科目の選び方」というレジュメも参照してみてください。
 

 (1)何を基準に選ぶ?

 さすがに,これだけ選択科目があると迷ってしまいますね。
 何を基準に選定するべきかは難しいところです。
 私なりに基準を示すとすれば、
 ・何よりも自分が興味のあるものを選ぶ
 ・実務や就活のことは気にしない
 ・教材が充実している科目にする

という3つを重視すべきであると思います。
 では,1つ1つ見ていきましょう。
 

 (2)何よりも自分が興味のあるものを選ぶ

 まずはご自身が興味のある分野があるならば,そちらを選択した方がいいでしょう。
なぜなら,司法試験の選択科目とはいえ,それなりの学習量が必要ですから,飽きずに勉強できるものがいいに決まっています。
 私は,今でもバンド関連やウェブデザインを手がける友人が多いため,知的財産法には強い興味がありました。このような動機は,選択科目を決める大きな理由になると思います。

 

 (3)実務や就活のことは気にしない

 みなさんの目標は,言うまでもなく,司法試験の合格です。
 ですから,実務に役立つとかは,正直どうでもいい事柄です。
 「労働法や倒産法は実務で使うから就活に有利」というのも,あまり関係ないような気がします。
実務家は,専門の事務所でない限り,様々な法律を取り扱うことが要求されますから,選択科目が何であったかは、ぶっちぎりの上位でない限り、そこまで重視されない
と思います。
 もちろん,履歴書が書きやすいという効果は否定しません。
ですが,毎年,労働法選択者も倒産法選択者も山のようにいるわけですから,就活で選択科目がアドバンテージになるというのは考えにくいでしょう。
 無論,ある科目が大好きで,司法試験でも超上位1ケタを獲得してやる!という意気込みがあるならば話は別ですが,そうでない限り,選択科目を何にしたかは、就活との関係ではあまり意味をなさないように思います。

 

 (4)教材が充実している科目にする

 司法試験の合格が目標であるならば,教材の充実度で選ぶ方が合理的となるわけです。
 これまで、選択科目は予備校に頼れる講師が少なかったので、自学自習がメインでした。
しかし、資格試験プラットフォームBEXAの登場により、さまざまな講師が講義を配信していますから、それを活用しない手はありません。
 みなさんも、お気に入りの講師を見つけて、選択科目をチョイスしてみてください!
 たとえば、労働法では、労働法1位の加藤喬先生の労働法講義は、合格に必要なエッセンスだけが詰まっており、効率的に学習することができます。
また、倒産法でも、上位1%合格の田澤先生の講義では、必要最小限度の知識を用いた実践的な観点からの解説がなされています。
さらに、国際私法についても、予備試験合格者である森田雄二先生の「国際私法速習講義」により、予備試験合格後でも間に合うカリキュラムで文字通り速習することができます。

伊藤たける

2.試験対策としての各選択科目の特長を講師にインタビューしてまとめました

 

 (1)試験対策としての「労働法」の短所と長所

 短所  読むべき基本書・判例集の量が膨大​

 労働法は、選択科目でありながら、読むべき基本書・判例集の量が膨大であり、短期間でマスターすることが難しい科目です。

 長所  試験問題は現場思考の要素が少ない

 しかし、その一方で、試験問題は現場思考の要素が少なく、答案の書き方に特徴があるわけでもないので、必要な知識さえ身につけてしまえば、安定して高得点をとることができます。

「基本書・判例集不要!労働法1位が作った労働法速修テキスト講義」 ― 加藤喬

これ一冊である科目を完璧に習得することができるテキスト
1.司法試験に必要な判例の事案・判旨・解説はすべてテキストに反映
2.試験でそのまま使える実践的な論証をご用意
3.判例のへの深い言及

本講義は、労働法を一から勉強する方でも、基本書・判例集を要することなく、テキストと講義内容だけでトップレベルの実力を身につけることができる内容になっています。

 

 (2)試験対策としての「倒産法」の短所と長所

 短所  選択科目の中では負担が大きい

倒産法は,破産法,民事再生法を中心に出題されます。事実,選択科目の中では負担が大きいとされ,敬遠されるかたもいるかもしれません。

 長所  民事系科目が得意な方にはもってこいの科目

しかし,破産法,民事再生法ともに,民法の延長,商法・会社法の延長の側面や,民事訴訟法の特則としての意義を持っています。ですから,これらの民事系科目が得意な方にはもってこいの科目といえるでしょう。また,不得手であっても,上記民法などの考え方を丁寧に学習していくことになるので,民事系科目を強くしたい方にもお勧めの選択科目です。

【上位1%合格者が教える】倒産法速修論証講義 ― 田澤康二

〜全論点を論証パターンで回す、4時間完成講義〜
「倒産法」の超上位合格者が教える、全論点をたったの4時間で回す講義です。実戦で使える論証”例”で、暗記すべきところは簡潔に絞られています。他方で、判例については百選を必要としないほど徹底的に充実しています。動画は範囲で決めたチャプターごとで区切られているため、苦手なところ・暗記したいところだけを繰り返し聞くことで、補強したいところだけを強化することが可能です。この講義で「倒産法」を自信源にしてください。

12月に「倒産法速習講義」の配信が決定いたしました!
基本講義、判例、論証、過去問の4部構成で倒産法をこれから学ばれる方にも、実践的に学びたい方にも適した講義です。
適宜情報発信をしてまいります。詳しくは"こちら"
 

 (3)試験対策としての「国際私法」の短所と長所

 短所  教材が少ない

 国際私法を勉強する上で障害になるのは、教材の少なさです。
 事実上、松岡博先生の「国際関係私法入門」が唯一の基本書となっている(2015年12月現在)だけでなく、演習用教材も他の選択科目と比べて多くありません。
 解答例まで備えた演習用教材となると過去問がほぼ唯一のものとなっています。
 しかし、過去問だけでは試験に出題範囲を網羅できません。

 長所  国際私法は学習すべき範囲が5分の1!

 国際私法は、労働法や倒産法に比べて、圧倒的に学習する範囲が狭いです。イメージ的にいえば、5分の1程度といえるでしょう。
そのため、「国際関係私法入門」(松岡博著)1冊(400頁程度)をマスターすれば、最低限の点数(45点以上)を確保することができます。
 また、国際私法は、民法と民訴が合わさった科目です。行為能力(法の適用に関する通則法4条)や管轄(民訴法3条の2以下)などを学びますです。民事系が得意という方にオススメです。

「国際私法速習講義」(第2版) ― 森田雄二

1.松岡本を丁寧に補完!!
2.演習用教材の不足もカバー

これさえ聞いておけば基礎知識に不安はない!
狭義の国際私法であるところの国際民事訴訟法のみならず、手の薄くなりがちな国際取引法についても詳細に解説します。

 

 (4)試験対策としての「経済法」の短所と長所

 短所  規範が簡素

 規定文言や規範が簡素であるがゆえに、司法試験の出題に適切に対応するためには、具体的な事例における適用の在り方について別途イメージを掴む必要があります。もっとも、近年そのような必要に応える演習書が複数刊行されており、司法試験における要求水準を越えることは容易になってきています。

 長所  必要なインプット量が少なく、論証等の暗記負担​

 経済法では専ら独占禁止法の解釈適用が問われます。必要なインプット量が少なく、論証等の暗記負担も軽いことから試験対策を始めやすい科目です。
 また、演習書が複数刊行されていることも試験対策上の長所といえます。

「経済法速習講義」 ― 酒本隆弘

1.必要最低限の知識を網羅
2.解答に必要な事業活動のイメージも解説

実例を踏まえた基本講義
経済法に必要な知識だけでなく、解答の際の相場観を実例を用いて解説します。

 

 (5)試験対策としての「租税法」の短所と長所

 短所  条文操作が必要

 条文が複雑であるかゆえに、条文の位置をおさえ、即座に条文操作をする必要があります。所得ごとに個別の条文と共通する条文を使用するため、何か違うのか、何が共通するのかをおさえておく必要があります。

 長所  必要なインプット量が少なく、あてはめの要素を理解するだけ

 租税法では毎年各所得の区分(どの所得に該当するか)が問われます。類似する所得の区分規範を暗記すれば容易に答案を作成することができます。後はあてはめの要素を使えるようにすれば答案を作成することができます。暗記負担は相当軽い科目です。

「租税法速習講義」 ― 宮崎貴博

1.学習範囲を徹底的に絞る
2.高品質のオリジナルテキストとケースブックを併用

必要な範囲を全25時間で総まくり
最頻出の所得区分を完全網羅、テキストとケースブックで必要最小限度で効率的な学習を。

 

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