『別件逮捕』 合格答案のこつ たまっち先生の 「論文試験の合格答案レクチャー」 第 37回 ~令和元年 司法試験 刑事訴訟法~

たまっち先生の「論文試験の合格答案レクチャー」  37回  
別件逮捕
合格答案のこつ
令和元年 司法試験 刑事訴訟法から

第1 はじめに

 こんにちは、たまっち先生です。
 今回は、令和元年司法試験刑事訴訟法の設問1を通して「別件逮捕勾留」について実際のA答案とC答案の比較・検討を通して解説していきたいと思います。

| 目次
第1 はじめに
第2 A答案とC答案の比較検討
第3 BEXAの考える合格答案までのステップ「7、事実を規範に当てはめできる」との関連性​
第4 出題趣旨・採点実感の分析
  1 出題趣旨
    【出題趣旨抜粋-1】
    【出題趣旨抜粋-2】
  2 採点実感
    【採点実感抜粋】
第5 本問に関連する論点
  【問題文及び設問】
  1 別件逮捕とは
  2 学説
    ⑴ 別件基準説
    ⑵ 本件基準説
    ⑶ 実体喪失説
  3 本問の考え方
    ⑴ 検討の方向性
    ⑵ 業務上横領罪の逮捕の適法性
    ⑶ 勾留の適法性
    ⑷ 勾留延長について
    ⑸ 別件の捜査の実体が喪失したと評価できるか

第2 A答案とC答案の比較検討

【A答案とC答案】

 では早速、A答案とC答案を2つを見比べてみましょう。
 A ポイントC ポイントが分かり易いよう⇩表の記載方法としました(なお、デバイスやモニターの大きさで段がズレて表示される場合がございます。あらかじめご了承ください)。

A答案

A ポイント

第1 設問1⑴
1 逮捕(199条1項)
甲は、顧客Aから集金した3万円を着服したというX社に対する業務上横領罪の被疑事実で逮捕されている。
X社社長・Aの供述調書やAから集金した3万円がXに入金されたことを裏付ける帳簿類が見当たらなかった旨の捜査報告書より、Xが本件業務上横領罪を犯したという嫌疑が合理的根拠を持ち、「疑うに足りる相当な理由がある」といえる(199条1項本文)。
少額ではあるが、業務上横領罪は法定刑が「10年以下の懲役」の重大犯罪であり(刑法253条)、甲は否認をしておりアパートで単身生活をし無職であることから、罪証隠滅の恐れ、逃亡の恐れが「ないと認め」られない(199条2項、規則143条の3)。
したがって、通常逮捕の要件は満たす。
2 勾留及び平成31年3月20日までの身体拘束
勾留では通常よりも高度な嫌疑が必要となるが、上記の事情から甲には、「罪を犯したと疑うに足りる相当な理由がある」(207条1項。60条1項柱書)
業務上横領罪は重大犯罪であるため、甲がAの口封じをしたり、証拠品を隠滅する等の「罪証を隠滅する」具体的な恐れがある(207条1項、60条1項2号)。また、甲は単身身軽で職を持たず社会的責任を有してないため、「逃亡」の具体的恐れがある(同条3号)
交流の必要性については(87条1項)、身体拘束の不利益よりも、勾留の利益の方が大きく、認められる。
したがって、通常の勾留の要件は満たす。
⑵ 平成31年2月10日に勾留期間が20日まで延長されている。10日の段階では後述のように本件業務上横領事件についての証拠の収集が不十分であり、また、甲も否認し続けているため、起訴不起訴に向けた決定のための捜査をする必要があり、「やむを得ない」といえる(208条2項)。
したがって、平成31年3月20日までの身体拘束も通常の要件は満たす。
3 別件逮捕勾留
⑴ では、上記の本件業務上横領事件(別件)の逮捕勾留が、本件強盗致死事件(本件)の捜査に利用されたとして、違法とならないか。
⑵ 起訴前の身体拘束期間は、被疑者の逃亡及び罪証隠滅を阻止した状態で身体拘束の理由とされた被疑事実(別件)につき、起訴・不起訴の決定に向けた捜査を行うための期間である。
そのため、別件の身体拘束が主として本件の捜査のために利用されていた場合には、別件の身体拘束としての実体を失い、以後別件の起訴前の身体拘束を継続する必要性を欠き違法となると解する(実体喪失説)。
ア 別件は平成30年11月20日に起きたXを被害者とする業務上横領罪事件で、本件は平成31年2月1日に起きたVを被害者とする強盗致死事件であり、両者は被疑者や日時を異にし関連性は見出せない。
別件は10年以下の懲役であるのに対し、本件は「死刑又は無期懲役」(刑法240条後段)を法定刑とするもので別件よりも重く、人命が奪われていることからも重大な犯罪といえる。したがって、Pらが本件の捜査を行う動機がある。
Pらは甲を本件強盗事件で逮捕するには証拠が不十分であるため、何か別の犯罪の嫌疑がないかを考え、X社社長を聴取したところ、偶然本件業務上横領事件を覚知するに至っている。X社社長としては被害額が3万円と少額であり、世間体も気にしていたため被害届の提出を渋っていたが、Pらが繰り返し説得を続けたことにより提出させるに至っている。したがって、Pらが下線部①の逮捕時には、本件捜査のために別件逮捕を行おうとしているといえる。
別件についての取調べは20時間であったのに対し、本件については計40時間なされており、身体拘束期間の3分の2が本件捜査に充てられている。
イ しかし、別件の取調べは以下のような経緯であり、20日まで身体拘束をする必要があった。すなわち、甲の取調べが開始した3月2〜6日は本件業務上横領事件についても周辺者への聞き込み、及びスマートフォンデータの精査を行っており、その結果平成30年秋ごろにYから借金の返済を迫られていたことが判明している。そのYの取調べをQが行おうとしたが、Yの出張等のやむを得ない都合により3月16日に限り取り調べることとなっており、この時まで別件捜査を継続する必要はあった。
また、103月7日の甲の取調べにより甲が別件の事件当日は終日パチンコ店のH店からI店にいた気がある旨供述しており、両店舗の防犯カメラを調べて裏付け捜査をする必要が生じている。H点については8日〜10日の捜査により甲が来店していないことがカメラにより確認できた。しかし、I点は防犯カメラが修理中というやむを得ない事由により14日まで画像を確認できなかったため、この時まで別件捜査を継続する必要はあった。
1111、12日に甲のパソコンデータから金額の記載はないものの、別件の日にちと一致するA宛の平成30年11月20日付の領収書のデータが発見されている。これをもとにPが甲を取り調べたところ、甲は、日付はとりあえず記入しただけであり、その日にA方へ行ったかはわからないと供述しており、さらに別件について捜査をする必要が生じている。
14日にI店の防犯カメラにより甲が来店していないことが判明し、これを踏まえてQが甲を取り調べたところ、甲が平成30年11月20にAから集金をした事実を認めたものの、金額はよく覚えていない旨供述したため、さらに捜査を行う必要があった。
16日のYの取調べによりYが甲に10万円を貸していたこと、平成30年11月23日という別件発生の3日後にAから集金された額と一致する3万円をYへ返済したことが明らかになっている。また、RがYに確認したところ、返済日及び金額を記載した手帳があることが判明したため、さらに3月19 日にYを取り調べる必要が生じている。Yの取調べに引き続きRが甲を取り調べたところ、甲が別件について自白をしているため、20日まで甲の身体を拘束した状態で別件について捜査をする必要があったといえる
ウ 他方で本件の捜査については、3月16日にYを取り調べた際、Yが平成31年2月初めに甲から「臨時収入があったから金を返す」と言われ、7万円の返済を受けた旨供述し、19日はそれが本件発生後の平成31年2月6 日に返済を受けたことが明らかになっている。12しかし、これらは別件に関連して行った取調べで明らかになったものに過ぎない。
15日には甲が滞納していた家賃2ヶ月分の10万円を、本件後の平成31年2月2日に支払っていること、17日に甲が本件で使用したと見られる原付を2月初旬に知人に1万円で売却していたことが判明している。これをもとに本件について甲を取調べているところ、17日まで否認をしていたが、18日自白をしている。13しかし、上記のいずれの取調べも、別件の捜査に要した時間の範囲内で行われている以上、任意の取調べとして行う旨を説明した上で行っている。
⑷ したがって、別件の身体拘束が主として本件の捜査のために利用されていたといえず、別件の身体拘束としての実体はあり、身体拘束を継続する必要性はある。
4 よって、下線部①の身体拘束は適法である。
第2 設問1⑵
1 理論構成
⑴ 逮捕勾留の通常の要件は同様に満たす。
14 別件逮捕勾留について、身体拘束開始時における捜査機関の主観として、別件の身体拘束が主として本件の捜査のために利用することを意図する場合には、違法と解する。
Pらは、上記のように本件強盗致死事件で甲を逮捕することができなかったため、わざわざ別の犯罪の嫌疑を探し、無理にX社社長を説得した上で、軽微な事件で逮捕している。検察官Rも、Pから本件の嫌疑があることを聞いており、本件での逮捕を視野に入れて捜査することとしている。したがって、身体拘束の当初にPらは主として本件の捜査のために別件の身体拘束を利用することを意図していたといえる。
よって、違法な別件逮捕勾留として違法となる。
2 採用しない理由
15逮捕勾留を決定するのは裁判官であり、捜査機関が真実は本件の取調べを目的とするものかを判別できない。また、別件について逮捕勾留の必要性がある場合に、主として本件捜査目的であることを理由に身体拘束できないことも妥当ではない。また、身体拘束の途中から主として本件目的に転じた場合に対応できないのに対して、実体喪失説ではかかる場合に対応できる。
したがって、かかる見解は採用しない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

単に「嫌疑がある」という指摘ではなく、X社社長の供述やAの供述、Aから受け取った3万円がXに対して入金されていない事実から、甲に対する嫌疑が合理的に高まっていることを指摘できています。

 

 

逮捕の必要性も忘れずに検討できています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勾留に関する「罪を犯したと疑うに足りる相当な理由」は、逮捕のそれよりも高度なものが要求されますが、本問については勾留の要件の検討がメインとされているわけではないため、左記のように簡潔な指摘にとどめることができています。
このように、設問に応じて何を厚く検討すべきかを区別できている点が上位答案の特徴と言えます。

 

 

 

 

 

甲が無職であるという事情を拾うことができています。問題文をよく読めている証拠です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勾留延長の要件についても忘れずに検討できています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実体喪失説に立つことを明示できています。もっとも、何を持って本件の捜査のために利用されていたのかについて、判断基準が不明確となっているため、捜査機関の目的のみによるのではなく、捜査の実体に着目して、当該実体が本件の捜査として行われたものか否かを判断することまで明示できるとより良い答案になったと考えられます。

 

 

 

別件と本件が密接関連性を有していれば、別件の真相解明のために本件を並行して捜査する必要性が肯定される場合もあると考えられますが、本件ではそのような密接関連性は認められない旨を左記のように指摘できています。非常にレベルの高い論述です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本件の捜査に至る経緯について丁寧に検討できています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Yを取り調べる必要が生じたが、Y側の事情により、3月16日まで同人を取り調べることができず、捜査機関に落ち度は認められないことを検討できています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10甲のアリバイの裏付けがあるかを捜査するために、H店及びI
店の防犯カメラの確認をする必要があるところ、I店の防犯カメラが修理中であったがために、3月14日まで捜査をすることができなかった点を検討できています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

11

①甲のパソコンからA宛の領収書のデータが発見され別件の嫌疑が高まり、ただ、金額の記載がなかったため引き続き別件について捜査をする必要があったこと

②事件当日にI店にいたというアリバイが崩れたことで甲がAから集金した事実を認めたが金額については覚えていない旨の供述をしたため引き続き金額について捜査をする必要があったこと

③16日にようやくYの取調べが実施でき、これにより甲からYは3万円の返済を受けており、かかる3万円という金額は甲がAから集金した3万円という金額と一致すること

④甲が別件を自白したこと
というように、別件の捜査が少しずつ進んでいることを丁寧に分析できています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

12本件の捜査が別件に関連した捜査に過ぎないものであることを指摘できています。​

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

13本件のための取調べが任意で行うことを説明した上で行われたものであることを指摘できています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

14自己の結論とは反対の立場として、本件基準説を説明できています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

15本件基準説に対する一般的な批判を指摘した上で、実体喪失説に立つべき根拠まで指摘できています。

 

C答案

Cポイント

第1 設問1
1 小問1
⑴ 下線部①の逮捕、勾留及び身体拘束はいわゆる別件逮捕にあたり違法ではないか。
⑵ア 逮捕の適法性について、
別件逮捕は、別件について逮捕の要件が備わっていれば適法と考える。なぜなら、令状を発付する裁判官が令状を発付するにあたって、捜査機関の本件取調べの本心を知ることは不可能であるからである(別件基準説)。そして、身体拘束の適法性については、余罪取調べとして検討する。
通常逮捕の要件は、逮捕の理由(刑事訴訟法(以下、法令省略)199条1項本文)と逮捕の必要性(199条2項但書)である。
まず、逮捕の理由について、別件たる本件業務上横領の被疑事実については、X社の社長の被害届やAの供述調書により、甲に対する本件業務上横領事件の嫌疑は相当程度に高く、甲が「罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある」といえ、逮捕の理由がある
また、業務上横領罪(刑法253条)は、10年以下の懲役を定める重大な犯罪であり、甲が単身生活で、現在無職であり、口座の残高が1万円で財産がなかったことに鑑みると、甲は現在の住居を捨て、逃亡をする恐れがあるといえ、また、逃亡も容易に可能であったといえるから、逮捕の必要性もある。
したがって逮捕自体は適法である。
イ 勾留の適法性
逮捕が適法であったとしても、勾留が適法といえるためには、勾留の要件を満たす必要がある。勾留の要件は、勾留の理由(207条1項、60条1項各号)、勾留の必要性(87条)、適法な逮捕の前置、勾留質問である。本件は、上述の通り、適法な逮捕がされており、勾留質問もなされている。
まず、勾留の理由について、上述の通り、甲に対する本件業務上横領事件の嫌疑は高く、甲が「罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある」(60条1項柱書)といえる。また、本件業務上横領事件は、被害金額が3万円と少額ではあるが、業務上横領罪の重大性に鑑みると、単身で無職の甲には、逃亡することは容易で、かつ、逃亡が可能であるから、「逃亡すると疑うに足りる相当な理由がある」(60条1項3号)といえる。
また、勾留の必要性について、甲に対しては、引き続き本件業務上横領事件について取り調べる必要があるため、「勾留の必要性がなくなった」(87条1項)とはいえない。
したがって、勾留も適法である。
ウ 余罪取調べについて
余罪取調べについては、任意捜査である限り無制限にすることができるが(198条1項)、余罪の取調べが、専ら本件のための取調べといえる場合には、身体拘束の厳格な時間制限を定める令状主義(憲法33条参照)を没却するものとして、余罪の取調べが違法な身体拘束になると解する。
本件においては、別件たる業務上横領事件と、本件たる強盗致死事件についての取調べが並行して行われていることから、段階を追って検討する。
まず、2日から7日の取調べについて、本件業務上横領事件に対しては、合計11時間の取調べがなされた一方、本件強盗事件に対しては10時間の取調べに止まるから、専ら本件のための取調べとはいえない。
したがって、7日までの取調べは適法である。
次に、8日から12日までは、本件業務上横領事件の裏付け捜査を行っており、本件業務上横領事件の取調べは行われておらず、5日連続で本件強盗致死事件に対してのみ取調べが行われ、合計18時間という長時間取調べがされているから、専ら本件のための取調べといえる。また、本件業務上横領事件と本件強盗事件の取調べ時間は、本件業務上横領事件が20時間に止まる一方で、本件強盗致死事件は40時間と2倍に至っていることからも、甲に対する取調べは、専ら本件たる本件強盗致死事件に対しての取調べであったといえる。
したがって、甲に対する身体拘束は、余罪取調べの限度を超え、違法である。
⑶ よって、甲に対する身体拘束は、違法である。
2 小問2
⑴ 理論構成
逮捕の適法性について、本件について、逮捕の要件を満たしているかによって判断する(本件基準説)。
甲は、本件業務上横領罪の被疑事実で、業務上横領罪の逮捕状によって通常逮捕されているところ、本件たる本件強盗致死事件については、甲を逮捕するには証拠が不十分であったことから、本件強盗致死事件について、甲の逮捕の理由と必要性を具備していたとはいえない。
したがって、下線部①の逮捕は違法である。
⑵ 採用しない理由
本件基準説については、令状を発付する裁判官が令状を発付するにあたって、捜査機関の本件取調べの本心を知ることは不可能であり、これを要求すると実際の操作が困難となることから、とりえない。
したがって、本件基準説は採用しない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

別件基準説に立つことを説明できています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

甲に対する嫌疑の高さを証拠を踏まえ検討できています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勾留については検討できているものの、勾留延長の論点は検討できていません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当該身体拘束が違法となる根拠を刑事訴訟法や憲法の条文を踏まえて丁寧に説明できています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

単に取調べ時間だけで比較をしてしまっています。
別件の捜査を進めることができなかったという事情、捜査機関の意図、本件の取調べに至る経緯等を踏まえても、本件身体拘束の実質が本当に別件に対する身体拘束としての実体が失われていると評価できるのか、再検討する必要があるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本件基準説の説明がやや不十分です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

反対説の批判にとどまっているため、反対説よりも自説が妥当と考える根拠を示したいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

第3 B E X Aの考える合格答案までのステップ「7、事実を規範に当てはめできる」との関連性

BEXAの考える合格答案までのステップとの関連では、「7、事実を規範に当てはめできる」との関連が強いと考えられます。

 

 別件逮捕勾留について、別件基準説、本件基準説、実体喪失説等の学説を知っていたとしても、それぞれの説の違いを理解し、問題文の事実を適切に当てはめることができなければ高得点を狙うことは難しいでしょう。特に、本件の捜査は、一見すると本件の取調べが別件の取調べの2倍以上の時間を費やされており、単純に取調べ時間のみを比較して別件の取調べの実体を喪失していると判断した受験生が多かったように思います。このような受験生は、学説の理解が表面的に止まっており、問題文の事実を丁寧に当てはめる意識がやや足りていない可能性があります。捜査機関がなぜ本件の捜査を行っているのか、本件の捜査を行うに至ったことについてやむを得ない理由がなかったか等、問題文に落ちている一つ一つの事実の意味を考え、答案を作っていくことが重要といえるでしょう。

第4 出題趣旨・採点実感の分析

1 出題趣旨
【出題趣旨抜粋-1】

「いわゆる別件逮捕・勾留に関する捜査手法の適法性の判断基準については,大別すると,逮 捕・勾留の基礎となっている被疑事実(別件)を基準に判断する見解(別件基準説)と,実質的に当該被疑事実とは別の犯罪事実(本件)についての身体拘束と評価し得るかという観点から判断する見解(本件基準説)とに分かれており,さらに,どのような場合に逮捕・勾留が違法となるかという点をめぐり,別件についての逮捕・勾留の要件(犯罪の嫌疑,身体拘束の必要性)を充足しているかを重視する考え方,別件の起訴・不起訴の判断に必要な捜査がいつ完了したかを重視する考え方,逮捕・勾留に当たっての捜査官の意図・目的を重視する考え方, 逮捕・勾留の期間がいずれの事件の捜査のために利用されている(いた)かを重視する考え方などが主張されている。〔設問1-1〕では,まず,いわゆる別件逮捕・勾留の適法性について,いかなる基準ないし観点から判断するのか,そして,どのような場合に逮捕・勾留が違法となるのかについて,その根拠も含め,自己の理論構成を明示し,【事例】の具体的事実の中から重要な事実に自己の理論構成を当てはめて,甲の逮捕・勾留の適法性について論じることが求められる。

➡︎ 出題趣旨からすれば、別件基準説、本件基準説、あるいはこれらの説から派生した実体喪失説等のいずれの説から答案を作成しても、点数的には大きな差は生じないと考えられます。そのため、いずれの説に立つかという点は重要ではありません。もっとも、例えば純粋な本件基準説に立ってしまうと、目的のみを見て本件目的で捜査が行われていれば、当該捜査を違法と判断することになるため、問題文の事情の多くを拾えないというデメリットがあります。このような点からすれば、少しでも問題文の事情を多く拾うことができる説に立つことが望ましく、個人的には実体喪失説に立って説明することがベターだと思います。

【出題趣旨抜粋-2】

「〔設問1-2〕では,自己の結論と異なる結論を導く理論構成を示した上(ここでは, 結論と理論構成の双方が異なるものを示さなければならないことに留意する必要がある),その理論構成において着目・重視すべき考慮要素に関わる具体的事実を摘示しながら,甲の逮捕 ・勾留の適法性について論じることになろう。また,当該理論構成を採用しない理由については,いわゆる別件逮捕・勾留の適法性の判断基準に関する各見解に対し,それぞれ指摘や批判もあるところであり,そのような指摘や批判を踏まえつつ,具体的に論述することが求められる。」

➡︎ 本年度の刑事訴訟法の問題では、自己の結論と異なる結論への言及が求められています。平成30年司法試験を境に、このように2つの立場からの検討が求められることが散見されており、受験生としては、特に刑事系に関して、判例・通説のみを押さえるだけでは足らず、少数説まで正確に押さえる必要性が高まっていると考えられます。

2 採点実感
【採点実感抜粋】

「解答に当たっては,これら(=別件基準説・本件基準説等を刺しています。筆者)の主要な考え方を踏まえて自説・反対説の理論構成を提示した上で(なお,これには,適法性の判断基準のみならず,その基準を導く理論的根拠を示すことも含まれる。),それぞれの理論構成の下で重視すべきであろう具体的事実を本事例の中から的確に抽出して,結論を導くことが求められる。なお,自説の理論構成の提示と具体的事実への当てはめのみならず,反対説の理論構成の提示とその当てはめをも求めている趣旨は,別件逮捕・勾留の適法性の論点に関する諸学説を闇雲に暗記することを求めるものではなく,別件逮捕・勾留の適法性について,視座を異にする二つの考え方を検討するよう求めることで,両者の考え方にdのような違いがあり,なぜそうした違いが生じるのか,すなわち別件逮捕・勾留の問題が議論される本質的理由がどこにあるのかについて深く理解できているかを問う趣旨である。さらに,そのような理解を前提に,自己の拠って立つ理論構成を示すに当たって,自説の正当性のみならず,反対説に対する批判・反論を論じさせることにより, 別件逮捕・勾留の問題への対処についての理解の深さも問う趣旨である

➡︎採点実感からすれば、自説と反対説にただ言及すれば足りるというわけではなく、その説の根拠は何か、なぜあなたがその説を採用するのか、等一歩踏み込んだ理解が求められていると考えられます。また、反対説に対しても単に批判を示して採用しない旨を述べるだけでは足りず、あなたの立つ説の方がなぜ反対説よりも妥当であると考えるのか、まで言及することが求められています。

 

設問は,本件業務上横領事件による逮捕・勾留及び3月20日までの身体拘束の適法性についての検討を求めるものであるから,身体拘束の理由となっている業務上横領事件について逮捕・勾留の要件を満たしているか,また,10日間の勾留延長がなされていることから勾留延長の要件を満たしているかについての論述が必要であるが,この点の検討を欠く答案が少なくなかった。特に本件基準説に立つ場合,別件の逮捕・勾留の要件の具備以外の事情を考慮して適法性を判断するため,理論的には,上記要件の検討を経ることなく違法の結論を導くことも可能であり,実際にも本件基準説を自説とする答案にはこの点の検討を行わないものが多かった。しかし,別件逮捕・勾留の問題についていかなる立場に立とうとも,身体拘束の理由となっている被疑事実について刑事訴訟法上の逮捕・勾留の要件が満たされていなければ 違法であることは明らかである以上,法律実務家としては,まずはその点の検討を行うことが適切であると思われるし,また,本問において,自説として本件基準説に立ち,かつ違法の結論を採る場合でも,自説と異なる結論を導く反対説を検討する際には,上記要件の具備の点の検討は不可欠であろう。」

➡︎問われているのは、あくまでも件業務上横領事件による逮捕・勾留及び3月20日までの身体拘束の適法性である点を踏まえ、業務上横領事件に関する逮捕、勾留、勾留延長、これらと並行して行われた身体拘束の適法性について検討することが求められている旨が指摘されています。受験生の答案を読んでいると、別件逮捕勾留の論点に飛びつき、逮捕、勾留、勾留延長の要件を一切検討することなく、永遠と別件逮捕勾留の論点を検討する答案が見受けられますが、そのような答案は高い評価を得られないことが上記の採点実感の記載からも読み取ることができるでしょう。

第5 本問に関連する論点

【問題文及び設問】

令和元年司法試験刑事訴訟法の問題を読みたい方は、⇩⇩をクリック

https://www.moj.go.jp/content/001293667.pdf

1 別件逮捕とは

 別件逮捕・勾留とは、「本件」について逮捕するだけの証拠が揃っていない場合に、「本件」について取り調べる目的で、証拠の揃っている「別件」で被疑者を逮捕・勾留し、その身体拘束期間を利用して「本件」の捜査をする捜査手法をいいます。
このような別件逮捕・勾留が問題となる事案では、令和元年司法試験のように、①「別件」による逮捕・勾留(第一次逮捕・勾留)、②その間の「本件」に関する取調べ(余罪取調べ)、③「本件」による逮捕・勾留(第二次逮捕・勾留)という経過をたどるのが一般的です。
したがって、別件逮捕・勾留が問われた際は、①第一次逮捕・勾留の適法性、②余罪取調べの限界、③第二次逮捕・勾留の可否、の順序でそれぞれの要件該当性を検討していく必要があります。

2 学説
⑴ 別件基準説

「別件」に逮捕・勾留の理由と必要性があれば、第一次逮捕・勾留は適法と考える見解です。別件基準説では、主として本件の取調べを目的とする場合であっても、別件について身体拘束の要件が具備されている以上、裁判官の令状発付及びそれに基づく逮捕・勾留は適法であり、あとは別件逮捕・勾留中に本件(=余罪)の取調べが許されるか否か、つまり、余罪取調べの限界の問題として処理することになります。なお、下級審裁判例の多くが別件基準説に立っていると考えられています。

⑵ 本件基準説

「別件」に逮捕・勾留の理由と必要性があったとしても、捜査機関においてこれを「本件」の捜査のために利用する意図がある場合には、当該逮捕・勾留を違法と考える見解です(多数説)。この説の根拠としては、①実質的には「本件」で逮捕・勾留しているのに、裁判官は「別件」についてのみ司法審査をしており、司法審査のない「本件」での逮捕・勾留を認めることによって、令状主義を潜脱する、②第一次逮捕・勾留の期間中に「本件」の捜査を行い、さらに「本件」で第二次逮捕・勾留を認めれば、厳格な身体拘束期間の制限も潜脱される、等が挙げられています。他方で、裁判官は神ではないため、捜査機関の上記のような意図を見抜くことは困難であるし、「別件」について客観的な逮捕・勾留の理由と必要性があるにもかかわらず、捜査機関の意図という客観的な事情で違法となる根拠が明らかではないとの批判があります。

⑶ 実体喪失説

 上記2説は、令状審査段階における捜査官の内心の意図・目的で対立していましたが、近年はこのような令状審査段階における捜査官の内心の意図・目的ではなく、令状発付・身体拘束後の別件による身体拘束期間を本件の捜査に利用したという「身体拘束中の捜査の実態」にこそ存在すると捉える見解が強くなっています。
 このような流れから、近年実務的にも有力となっているのは、第一次勾留期間中の本件に対する余罪取調べを含む客観的な捜査状況を踏まえ、本罪の勾留としての実体を喪失していたかを検討し、その違法性を判断する見解です(実体喪失説、東京地決平成12年11月13日判タ1067号283頁)。第一次勾留期間中は、本件について適正な処分のために捜査活動を行うべきであるのに、専ら余罪についての捜査活動が行われていたと認められる場合には、第一次拘留は本罪による勾留としての実体を喪失し、実質上、余罪のための身体拘束と評価さあれる結果、余罪については裁判官による事前の司法審査を経ていないから、当該身体拘束は令状主義に反し違法であるとともに、余罪取調べについても違法な身体拘束を利用したものとして違法となると考えるわけです。この見解の特殊な点としては、①捜査機関の意図のみではなく、②本罪及び余罪それぞれの取調べの程度、③余罪と本罪との関係、④取調べの態様及び供述の自発性、⑤捜査全般の進行状況等を総合的に考慮して身体拘束の実態を判断するという点です。
 なお、本見解に立った場合には、実体を喪失したと認められる時点から、当該勾留が違法と判断されることになるため、第一次勾留は全部違法となるわけではなく、その一部が違法と判断される点に注意する必要があります。

3 本問の考え方
⑴ 検討の方向性

 本件の捜査の流れを見ると、別件の捜査と本件の捜査が入り交じっており、3月10日頃の捜査から本件の捜査の比重が高くなっていっているのが分かります。そうすると、当初の身体拘束は別件目的の捜査といえる可能性がある一方で、3月10日以降の捜査については本件目的の捜査に至っている可能性があることが分かります。このような点に気づければ、本件は実体喪失説の立場から3月10日以降の身体拘束を本件捜査目的の身体拘束に至っているとして、違法とする方向で検討していけば良いと整理することができます。
 なお、設問1⑵では、反対説からの検討が求められていますから、純粋な本件基準説あるいは純粋な別件基準説の立場から、論じることができれば足りるでしょう。

⑵ 業務上横領罪の逮捕の適法性

ア 通常逮捕の要件は、逮捕の理由及び逮捕の必要性です。

イ X社社長の供述調書及びAの供述調書、Aから集金した3万円がX社に入金されたことを裏付ける客観的な証拠が存在しないことからすれば、甲が本件業務上横領罪を行ったことが推認され、「被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある」と認められます(逮捕の理由)。

ウ また、逮捕の必要性(199条2項ただし書、規則143条の3)とは、罪証隠滅及び逃亡の恐れが認められることをいうところ、業務上横領罪は、10年以下の懲役に処せられる重大犯罪であり、甲はアパートで単身生活をしており無職であることから、罪証隠滅及び逃亡の恐れがないとは言えず、逮捕の必要性も認められると考えられます。

エ したがって、業務上横領罪の逮捕の理由及び逮捕の必要性が認められるため、下線部①の逮捕は適法といえるでしょう。

⑶ 勾留の適法性

ア 勾留の要件は、勾留の理由及び勾留の必要性です(207条1項、87条1項)。

イ 上述したとおり、甲には業務上横領罪の嫌疑があり、「罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある」(207条1項本文、60条1項柱書)といえます。上述したとおり、甲には「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由」(207条1項、60条1項1号)及び「逃亡すると疑うに足りる相当な理由」(207条1項、60条1項2号)も認められます。したがって、勾留の理由が認められます。

ウ そして、勾留は逮捕よりも身体拘束期間が長く、甲に与える不利益の程度は小さいとはいえないものの、上記勾留の理由が強く認められることからすれば、上記不利益を上回っていると評価でき、勾留の必要性も認められるといえるでしょう(207条1項、87条1項)。

エ 以上より、本件勾留は要件を満たしており、適法といえるでしょう。

⑷ 勾留延長について

ア 勾留延長には、「やむを得ない事由」がなければなりません(208条2項)。

イ 本件において、別件の犯行日を特定したり、被害金額の裏付けをとったりするためにもYの取調べを行う必要がありましたが、Yの出張の都合により平成31年3月16日までYの取調べを行うことができない状況にありました。また、3月7日の甲の「事件当日は、終日、パチンコ店のH店かI店にいたような気もする」との供述の裏付け捜査に関し、I店の防犯カメラが同日14日にならなければその画像を確認することができず、また、3月10日の時点では甲が否認を続けていたことから十分な証拠収集が完了しているとはいえず、勾留を延長してでも更に甲を取り調べる必要性があったといえると考えられます。

ウ 以上からすれば、本件については勾留を延長する「やむを得ない事由」があったといえ、勾留延長は適法といえるでしょう。

⑸ 別件の捜査の実体が喪失したと評価できるか

ア 勾留延長の前後で、捜査の目的に変化が生じていますから、①3月2日〜3月10日までの身体拘束と②3月10日〜3月20日までの身体拘束とに分けてそれぞれ検討していきたいと思います。

イ 3月2日〜3月10日までの身体拘束

(ア)たしかに、Pは、3月4日から6日にかけて、甲に対して本件たる強盗致死事件の取調べを行っていますし、8日〜10日も本件の取調べを行っており、別件たる本件業務上横領事件の取調べ時間よりも長く行っているという事情はあります。
  ・本件の取調べ:18時間
  ・別件の取調べ:11時間

(イ)しかし、取調べの時間はあくまで判断要素の一事情に過ぎないという点に注意が必要であり、取調べの時間だけではなく、捜査機関の意図、取調べの目的、本件の取調べの方が多くなってしまった経緯等も踏まえて検討する必要があります。
この点、Pは取調べにあたり、甲に対して任意の取調べである旨を説明しており、甲も特段これに対して反対する態度をとっておりません。また、Pは、2日、3日、5日は別件の取調べを行っており、専ら本件の取調べだけを行った、というわけでもありません。そして、特に3月8日〜10日の3日間連続の本件の取調べについては、3月7日に甲が事件当日のアリバイを主張し、その裏付けが取れるかをパチンコ店に確認するための捜査を行う必要があったため、むしろ別件については捜査を進めることができない状況にありました。そのため、別件の取調べをする実効性がない以上、やむを得ず本件の取調べをしていたという経緯があると考えることができるでしょう。

(ウ)以上のことからすれば、当該期間の身体拘束については、本件の取調べの方が別件の取調べよりも時間としては長いものの、別件の捜査も継続されており、別件の身体拘束の実体が喪失したとまではいえないことから、適法というべきでしょう。


ウ 3月10日〜3月20日までの身体拘束

(ア)たしかに、3月10日以降は、別件の取調べが合計9時間しかされていないのに対して、本件の取調べは6日間にわたって合計22時間も行われており、やはり時間だけを見れば、本件の捜査の方に多くの時間を費やしていることが分かります。また、甲が居住するアパートの大家の取調べや原動機付自転車に関する操作など本件に関する具体的な捜査も行っており、もはや別件の身体拘束の実体を失ったと評価する余地がないわけではないと思います。

(イ)他方、この間、Qは、Aの供述を客観的に裏付けるために、甲がX社の業務で使用していた甲所有のパソコンのデータを精査したり、14日にはI店の防犯カメラを確認し、甲のアリバイの裏付けがあるかを確認したり、甲の嫌疑を担保する供述をしていたYに対し取調べを行ったりするなど、別件の捜査も並行して行っています。そして、これらの捜査の結果を踏まえて、その都度、甲に対して別件に関する取調べを行っています。そして、ここで重要なのは、捜査機関があえてこのような捜査の順序を採用したわけではなく、YやI店側の都合上、このような捜査順序にならざるを得なかったのであり、そこに捜査機関の違法な意図が介在しているわけではありません。

(ウ)これらの事情からすれば、Pらは、別件の捜査が滞っている時間を活用して甲に対し本件の取調べを行っていたに過ぎず、別件の捜査も並行して行われていた以上は、本件の捜査のために別件の逮捕・勾留が利用されていたとはいえず、別件の身体拘束の実体が喪失したとまでは評価できないと考えられます。

 いつもBEXA記事「たまっち先生の論文試験の合格答案レクチャー」をお読みくださり、誠にありがとうございます。
 第37回は
令和元年 司法試験 刑事訴訟法から「別件逮捕」合格答案のこつ について解説いたしました。次回以降も、たまっち先生がどのような点に気をつけて答案を書けば合格答案を書くことができるようになるかについて連載してまいります。ご期待ください。

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2023年9月4日   たまっち先生 

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