行政書士試験の結果がどうでも予備試験に挑戦しよう!!

 

行政書士とのダブルライセンスに最適な国家試験とは?

行政書士試験に合格した方が次に挑戦すべきは「予備試験」です。予備試験は、法曹三者(裁判官・検察官・弁護士)になるための登竜門です。

実は、司法試験合格を目指している受験生は、しばしば「行政書士試験」を併願しています。裏を返せば、これまで行政書士試験の受験のために頑張ってきたみなさんは、その努力を「予備試験」にも活かすことが十分可能だということでもあります。

行政書士試験で習得した法的思考や学習方法は、予備試験を短期合格したいという場合でも通じます。せっかく努力して身につけた知識を忘れてしまう前に、次のチャレンジを決めましょう!

 

行政書士試験に不合格でも、
来年の予備試験・行政書士試験ダブル合格を目指せる!

残念ながら行政書士試験に不合格だった方でも、予備試験はおすすめです。

行政書士試験と予備試験とは試験範囲の重なり合いもあります。また、行政書士試験自体が例年難化傾向にあるといわれています。より理解を深めて来年の行政書士試験を確実に突破するためにも、予備試験学習は有効です。

 

実は、司法書士よりも予備試験の方が重なり合いが大きい?

予備試験と行政書士試験とは、試験範囲の重なり合いは6科目あります。行政書士が行政手続を中心とした法律業務であることに対し、法曹三者は法律業務全般が対象であることから、実体法だけでなく手続法があるほか、法律実務の基礎となる科目が含まれています。

特に、行政書士試験では、多肢択一式試験全体の約3割を「民法」が占めています。司法試験業界では「民法を制するものは司法試験を制する」という格言があるほど、予備試験・司法試験においても「民法」は極めて重要です。また、訴訟法(民事)も実務基礎科目も、前提として実定法(民法)の知識が不可欠です。行政書士試験合格者であっても、非合格者であっても、行政書士試験で民法の学習経験があることは、法律未修者も少なくない予備試験において大きなアドバンテージとなります。

 

  行政書士試験 予備試験
共通の科目 憲法、民法、商法・会社法、行政法、一般教養
異なる科目 - 刑法、民事訴訟法、刑事訴訟法、法律実務基礎科目、法律選択科目
形式

択一式・記述式混合試験:試験1回で終了

法律科目
・択一問題:40問(計160点)
・択一問題:3問(計24点)
・記述式問題:3問(計60点)
一般教養科目
・択一問題:14問(計16点) 

1次試験:短答式試験

法律科目(1科目30点、計270点)
一般教養科目(計60点)

2次試験:論文式試験(各科目1,500字程度)

法律10科目(1科目50点、計500点)

3次試験:口述式試験

民事実務基礎、刑事実務基礎(60点を基準点とし、57点から63点の間で採点)

日程

例年11月第2日曜日頃
(午後3時間程度)

短答:7月頃(民事法90分、刑事法60分、公法60分)
論文:9月頃(民事法210分、刑事法140分、公法140分、実務基礎180分、選択70分)
口述:1月頃(試験時間の定めなし)

合格点

約6割程度

短答:約6割程度
論文:約5割程度
口述:-

合格率

6~15%

短答:19〜24%
論文:15〜22%
口述:90〜98%

 

 

行政書士試験で努力した人こそ求められている、法律職の世界

予備試験に合格すると、司法試験の受験資格を得ることができます。予備試験に合格しても、何か独占業務ができるなどの国家資格等を得ることができるものではありません。従来、司法試験には、法科大学院を修了した者でなければ受験することができませんでした。その後、受験資格のない「予備試験」というルートが設けられました。

この背景には、日本の法曹人口・法律職人口が、対人口比率において、先進諸国よりもやや低い傾向であることにも関係し、今後法曹・法律職が社会により広がっていくことで世の中をよりよくしていくことが願われています。行政書士試験を志したみなさんこそ、まさに世の中から求められています。ぜひとも、予備試験を合格し、その後司法試験、司法修習を経て、法律職として活動してください。

 

行政書士試験での努力が活かせる予備試験の効果的な学習法

もし「最短で予備試験を受ける」という方は、願書の交付が2月上旬から、提出締切が3月中旬となっております。法務省または郵送の方法で取得できますので、合格発表後、すぐにこちらに申し込みましょう。

(1)プランニング

まずは「『X年』に合格したい」という合格目標を決めましょう。よく指標に使われるのは、予備試験合格まで、専業受験生だと2年、社会人受験生だと3年という数字を立ててることが少なくありません。そして、予備試験合格の翌年が司法試験合格の年で仮置きしましょう(予備試験合格者が司法試験に不合格になることは稀であるためです)。これらを参考にしつつ、あとは自分の学習環境から、許された可処分時間を推測し、目標となる合格年をずらして考えてみましょう。

もちろん、最短での合格は、学習開始の翌年に合格するということも、難関国家試験である行政書士試験の合格者であれば決して無理ではない目標です。特に、社会人生活をしながら学習時間を確保し、行政書士試験に合格したという方においては、同じように予備試験・司法試験のハードルは相対的に下がっていくものと思われます。

 

(2)効果的な学習対策

その後、何年プランで予備試験合格を目指すか、によって学習スタイルやスケジュールは異なります。しかしながら、共通して推奨の学習方法は「過去問」を通じた学習です。択一式試験においても、論文式試験においても、まず徹底して行うべきは「過去問対策」です。

特に、司法試験においては、試験問題を作成している試験委員が、論文式試験を出題した趣旨や、採点した後の実感をインターネット上に公開しています。こういったものも参考にしつつ、何が、どのように問われ、どのように回答することが求められていたのかを知ることができます。こういった補助資料も参考にしつつ、過去問としっかりと向き合うことがなにより重要です。

また、論文式試験は、「知識をつける」よりも「慣れる」ことで合格が近づく試験だとも言われています。(①出題形式に対応する、)②問題を法的に分析する、③法的に判断する(判断に基づき答案を起案する)という一連の解答プロセスに慣れることが合格への近道です。たとえば、司法試験においては、過去の合格者講師たちに徹底的に分析・研究されつづけていますので、先人の知恵や思考手順を目の当たりにし、シャドーイング(思考追従)することで、合格者の法的分析、法的判断、記述に、いちはやく慣れることが可能です。BEXAでもシャドーイングになる定評ある講座をいくつか公開していますので、ぜひとも手に取ってみてください。

 

(3)行政書士試験合格者のアドバンテージ

行政書士試験を頑張ってきた方にとっては、択一式対策はすでに経験してきたものです。予備試験においても、司法試験においても、同様に考えることが可能です。

同じように、過去問を解いて、条文を必ず確認し、その後、主要判例、教材を確認する、この流れを繰り返していくことで問題なく突破することができます。ポイントは「条文」を必ず確認することです。もしかしたら、行政書士試験学習時代は、「条文」をおろそかにしてしまった、そういう方もいらっしゃるかもしれません。しかしながら、行政書士試験も司法試験も、いずれも「実務家登用試験」です。市民生活上のできごとについて法的分析に基づき、解決に導いていきます。そうすると、条文をひくことができ、条文という原理原則に基づいて思考できることが極めて重要です。特に、予備試験・司法試験の傾向では、「条文」をしっかりと指摘し、あてはめ、解釈していく人が合格し、比較的高い点数を獲得できています。

まずはこの短答式突破を目標として、とりあえず受けてみるのはいかがでしょうか。意外となんとかなり、じゃあ次は論文、次は口述、そういう対策の考え方で受験に臨む方も、例年少なくない方々が合格の道に辿り着いています。

もし再び行政書士試験にリベンジするという方ももちろん、「条文」から身につけることで合格が近づくこともありえますので、予備試験と行政書士試験を併願する、その際、予備試験の学習を行政書士試験に活かすことが合格への近道です。

 

行政書士試験経験者におすすめは予備試験ルート

以下は、予備試験・司法試験に合格するまでのルートのまとめです。合格目標プランニングの際、ご参考にしてください。

 

あなたこそ、高度な法律専門家へ

以上、いかがでしたでしょうか。

難関国家資格である行政書士試験に向けて努力してきたみなさんにとって、予備試験・司法試験は決して高い壁ではありません。

また、あなたが行政書士を目指そうと思ったときのことを思い返してみてください。この国は、まだまだ法律職が足りていません。2023年にはロースクールに関する月9ドラマがスタートしたことも、法律職を目指そうとする人を増やすことに関する社会的関心が高まっていることの証左です。勇気を出し、ぜひとももう一歩、高度な法律専門職への道を踏み出してみてください。BEXAは、そんなあなたのこれからを強く応援しています。

 

行政書士試験経験者におすすめの基礎講座

BEXAでは、予備試験・法科大学院、司法試験まで一貫して対応可能な基礎講座をご用意しています。いずれも大手受験指導学校で大人気、上位合格者も輩出しているベテラン講師陣です。それだけでなく、学習を重ねる過程で苦手な単元があった場合には、「補充講義」も豊富にご用意しています。

吉野勲「王道基礎講座」
法律実務家になるための法的解決力を養う、学習すること自体を楽しみながら乗り越えていく王道の勉強法で予備試験・司法試験に挑戦する

この講座を受ければ、着実にあなたの法的解決力が向上します。

22's BEXAオブ・ザ・イヤー セミグランプリ受賞
22's BEXAアワード 時を超えたで賞

中村充「4S基礎講座」
最難関試験をことごとく通過してきた中村充先生が司法修習・法律実務を通じて開眼した共通フレームワーク「4S」を用いて、あらゆる法律基礎科目の解き方を習得する基礎講座

この講座を受ければ、あなたは今日から法的解決をアウトプットできます。

22's BEXAティーチャーアワード受賞
22's BEXAオブ・ザ・イヤー グランプリ受賞

 

2023年1月24日   BEXA事務局  BEXA中高年応援部 

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