ブログ記事pick up!第1弾 内藤慎太郎「直前期の注意点」


今年の司法試験まで後1ヶ月となりました。
受験生の皆様はどうお過ごしでしょうか。
BEXAにご登録頂いてる先生方がウェブに投稿した記事の中から注目の記事をpick up!する企画の第一弾として、内藤慎太郎先生の「直前期の注意点」をお届けします。
出典 リザード・マスター「予備校派のための司法試験・予備試験塾」
 

司法試験本番へ向けての注意点


テーマ:司法試験

今年の新司もいよいよ直前期に入って来ました。
過去の記事のコピーを一部修正したものになりますが、直前期の注意事項をいくつかあげます。
なお,合格者が100人いれば100通りの合格の仕方がありますので,あくまで1合格者の意見としてお読みください。
 

①無理をしすぎない


この時期にありがちなのは無理をしすぎて体調やメンタル面を崩すことです。
残り数週間、睡眠時間を削って勉強したころで今の実力が飛躍的に伸びることはありません。
重要なのは今ある100の実力のうち70~80くらいを本番で出せるように体調とメンタルを整えることです。
100ある実力を105にのばしたところで30~50%しか力を発揮できなければ意味がありません。
正直なところ合格者不合格者いずれにおいても、本番で実力の80%以上を出せる人はかなり少ないと思います。
自分も本番では全く納得の行く答案が書けませんでした。
おそらく一桁合格のひとでも、自分の答案に納得いっていない部分は必ずあるでしょう。

メンタル面を整えるのも重要です。直前に勉強しすぎたり精神的に追い込み過ぎたりしてうつ状態のようになる人もいます。これは、②③④を実践することや、自分がこれまで勉強した量を思い出したり、出来の良かった答練の答案や添削コメントを何度も読むなどして気を良くし、自分は受かると言い聞かせることなどです。

それと、答練(レック、伊藤塾)で高得点をもらった答案やベタ褒めされた添削コメントだけを何回も読んで本番で書くべき答案をイメージしていました(これは各科目一通は、当日試験場にも持ち込んでいました。本番前に読んで自分の書くべき答案を最終確認しつつ、添削コメントで気を良くして本番に臨むためです。)。

※ただ,逆に本番に追い込みまくる合格者もいますからそれぞれです。受験の1・2年前から合格レベルにある自信のある人は直前に追い込む必要は絶対にありませんが。

合格ラインのレベルは決して高くないということを強く意識してください。
基本をしっかりかいて、「規範→あてはめ」を守る。ウソはかかない。
あてはめは、問題文の事実をピックアップ→自分の言葉で一言評価→「よって、(立てた規範の要件)にあたる(または当たらない)」と述べる。
覚えてきたことをひけらかすのではなく問題文としっかり向き合うこと。
問われていなことについては勝手に書かない(問われていない知識のひけらかしは悪い印象を与えるだけ)。
これを守れば合格できます。
「多くの受検生が気づかない問題点に気づき」、「深い考察力を発揮する」ような試験委員の喜ぶ答案を書こうとする必要はありません。
確実に受かるためには、多くの受験生が気づかない問題点など気づかない方が良いくらいです。
試験委員を楽しませるために答案を書くわけではありません。
試験委員が読んでてつまらない普通の合格答案を淡々と書いてくれば良いです。
皆が気づくことについて、基礎からしっかり書いてくることが肝要です。
 

②手を広げない


これまでやって来たテキストと過去問、論証集などをひたすら復習するだけで良いです。広げないというよりむしろ狭めるというイメージです。
 

③一日一通は答案を書く


これからの時期は予備校の答練がありません。一日一通答案を書いて書くスピードや、手のスタミナが落ちないようにしましょう。
 

④択一は過去問集で


この時期からは過去問集だけで良いです。できれば、これから過去問全てを一度解いておきたいところです。民事系は過去問知識だけで高得点が取れるので必ずやってください。

300点を狙うような余裕がある人は予備校の問題を潰してもいいですが。
 

⑤無理に生活リズムを変えない


夜型の人が急に昼型にしても、昼間眠くて勉強に集中出来ません。体調を整えておけば5日間の試験くらい乗り切れますし、本番前日だけ頑張って早起きすればその日は早く眠れます。これから無理に朝型の生活にしなくても良いと思います。本番では眠くなることもないですから。もちろん,これも生活リズムを昼型にした方がいいという人もいますので人それぞれです。

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